マイナーとは?
マイナー(miner)とは、「採掘者」とも呼ばれる、マイニングを行う人のことです。ビットコインの取引が正常に行われたことを承認する作業を「マイニング」といい、マイニングを行う人を「マイナー」といいます。ビットコインの取引が正常に行われたことを検証し、証明することによってマイナーは報酬としてビットコインを得る仕組みになっています。
マイニング作業
ビットコインの送金は、例えばAさんがBさんにビットコインを送金する場合、AさんはBさんのビットコインアドレス(受け取る側のビットコインアドレス)にビットコインを送金します。すると、マイナーがその取引のマイニングを行います。そのマイニングが成功して、ブロックチェーンに新しいブロックが追加されればその取引は完了し、Bさんのビットコインアドレスにビットコインが反映されるという仕組みになっています。ゆえに、ビットコインのネットワークはマイナーのマイニングがなければ正常に機能しません。マイナーによって取引が正常であると証明され、セキュリティーが保たれています。
マイニングの計算
マイニングの計算量の単位は「H/s」で表され、”H”は「ハッシュ(関数)」、”s”は「セカンド(秒)」です。10H/sであれば、1秒に10回のハッシュ関数を使った計算を行っていることを示し、10TH/sであれば、1秒に10テラ回のハッシュ関数を使った計算を行っていることを示します。マイニングは、コンピューターの計算力で行われます。この計算力を上げることによって、マイナーはビットコインの取引のブロックチェーンのブロックを見つけて、マイニング作業を行って報酬を得る確率を高めています。ゆえに、このマイナー同士の競い合いから計算量は大きく伸び、現在はマイニングの専用機器であるASIC(Application Specific Integrated Circuit)が開発され、マイニング作業は、このASICが使われています。
個人でもマイナーになれる?
仮想通貨の中では個人でもマイニングできるものもありますが、ビットコインなどは世界の事業者が大規模なマイニング専用の設備を用いてマイニング作業を行っています。設備投資の費用やそれに伴う電力消費が膨大であるため、個人ではまずできません。ただ、個人が資金を出し合って共同でマイニングを行い、出資金の割合に応じてマイニング報酬を分け合う「マイニングプール」を利用すれば、個人でもマイニングが行えます。ただ、マイニングは必ず成功するというものではなく、報酬もビットコインなど仮想通貨の価値にも左右されるため、参加しても損失を被る可能性があるため注意が必要です。
マイニングは、ASICや電力消費が膨大であるため電気代などコストがかかります。ゆえに、電気代の安い国で行う人が多く、日本ではマイニングを行っている人はあまりいないとされています。マイニングを行っても損失が出る可能性もあるため、個人がマイニングを行うにはハードルがかなり高いと言えます。
動画で解説
当ページはYouTubeで動画の解説も行っています。
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